無念。前半はリードを奪うも、ベレーザの壁を越えられず。
|
第31回全日本女子サッカー選手権準決勝。マリーゼは東京・西が丘サッカー場において、日テレ・ベレーザ戦(以下、ベレーザ)に臨んだ。
昨年の大会と同じ、準決勝・西が丘のピッチに再び上がることになったマリーゼ。相手も同じベレーザだ。この一年で積み上げてきた力を発揮する最高の舞台が整ったと言える。大きな壁をつき崩すことができるか。マリーゼ、勝負の一戦である。
年末とは思えない暖かな日差しが降り注ぐ中、14時ちょうどにキックオフ。マリーゼは準々決勝のアルビレックス新潟レディース戦と同じメンバーで試合に臨んだ。
序盤、スピーディーなパス回しで試合を押し気味に進めたのはベレーザ。細かいパスをつないで、マリーゼDFラインの中央を突破しようとしてくる。マリーゼは前線からの連動した守備でこれに対抗。粘り強くチェイスを繰り返し、ボールを奪うと縦に素早くボール送り、ショートカウンターを狙っていく。
両チームを通じて最初のシュートはベレーザの永里。右サイドからマリーゼゴール前に侵入、素早い脚の振りからシュートを狙ってくる。しかし、このシュートは天野が倒れ込みながら右手一本で防ぐファインセーブ。さらにベレーザは大野が中央から、木龍がサイドに流れながらチャンスを伺い、マリーゼ守備陣にプレッシャーをかけ続ける。
しかし先制したのはマリーゼだった。11分、鮫島の左サイドからのクロスに、マークを振り切ってゴール前に切り込んできた五十嵐が頭で合わせ、ふわりと浮かせるヘディングシュート。これが決まってマリーゼ先制! 五十嵐が見事な動きを見せ先取点を奪い取った(1-0)。
リードしたマリーゼは、その後もベレーザの攻撃を凌ぎつつ、カウンターでチャンスを作る。19分には本間、伊藤とつないで、最後は逆サイドを走り込んだ上辻がシュート。26分には、鮫島が奪ったボールを上辻がつないで最後は安本がシュート。
マリーゼはベレーザの攻撃をひとつひとつ確実に潰しながらカウンターを繰り出し、チャンスを作り出していく。守備でも、前線からのプレスとDF陣の踏ん張りで粘り強く相手の攻撃を跳ね返し、前半を終える。
しかし、後半に入って間もなくの53分、ついに失点を喫してしまう。ゴール前への近賀のクロスに永里が高い打点で合わせて1-1。さらに61分には、天野のクリアボールを拾った大野にそのままゴールを決められて1-2。短時間で一気に逆転されてしまう。
こうなると、試合は勢いに乗ったベレーザのペースに。マリーゼはバイタルエリアに繰り返し入り込むベレーザ攻撃陣を抑えきれず、ボールをキープされる時間が長くなっていく。
そこでマリーゼは本間に代えて山本を投入(68分)、左サイドバックに入れ、鮫島を中盤に、伊藤をトップに上げる。鮫島の攻撃力を活かそうという積極策だ。これでもベレーザの守備を崩せないとなると、79分に宮本に代えて森本を投入、さらに攻撃の姿勢を強める。すると85分、一瞬の隙を縫ってベレーザ DFの裏に飛び出した鮫島がシュートを放つが、ボールは無情にもゴールマウスの上。
86分には五十嵐に代えて中原をピッチに送り、最後の反撃を試みるが、アディショナルタイムの猛攻も実らず、試合は1-2のままタイムアップ。マリーゼの全日本選手権はここで幕を閉じた。
昨年と同様、惜しくも元旦のピッチには届かなかったマリーゼ。ベレーザの猛攻を凌ぎ切ることができなかったが、内容は攻守ともに昨年を凌駕しており、特に、リードを守り切り、ベレーザを抑え切った前半のサッカーには目を見張るものがあった。この勢いと今日の悔しさを活かし、来年はさらに進化していくことに期待したい。
一年間、熱い応援をありがとうございました!
|
菅野将晃監督

惜しくも1-2での敗戦となりました。
まず、今年一年間がんばって戦ってきた選手たちが、全日本選手権の準決勝という、素晴らしい場で闘うことができたということはとてもよかったと思います。結果は出ませんでしたが、今年の集大成を出そうという前向きな気持ちでサッカーができた。これからのマリーゼにつながっていくと思います。
先制点を奪いました。
いい形でゴールを奪うことができました。ただ、あのまま逃げ切れるとは思っていませんでした。ハーフタイムには、ボールを動かすためには人も動かないといけないということを伝えたのですが、後半は相手の動きに押されてしまった。
後半に2失点。
選手たちも90分間、最後まで走り続けようと、強い気持ちで闘っていました。ただ、やはり課題もあった。このような大一番でもしっかりと力を出せるチームにレベルアップしていかなくてはなりません。
今シーズンを振り返って。
選手たちが「成長していこう」という強い気持ちを持ちながら、必死にトレーニングに取り組んでくれました。まだまだ伸びるチームだと思いますので、これからも一緒にがんばっていきたいと思います。
サポーターに一言。
今日も最後に暖かい言葉をかけてくれました。やはりサポーターの皆さんが、応援したくなるような、一緒にがんばろうという気持ちになるようなチームになりたいし、していかないといけないと思っています。今年一年、ありがとうございました。
FW 本間真喜子選手(11番)

悔しい結果となりました。
必ず元旦まで残るんだという強い気持ちを持って試合に入りました。守りの時間が長い試合となりましたが、その中でもいい形でゴールが奪えた。このまま行けるかと思っていたのですが……。
ハーフタイムの監督の指示は?
1点はリードしていたものの、もう1点を取りに行く姿勢で臨もうという話がありました。しかし、後半に入ると相手のペースでやらせてしまいました。ただ……やっぱり、みんなで決勝に行きたかった……。個人的にも、FWとしての仕事を果たせず悔しいです……。
2009年シーズンを振り返って。
最後は思い通りにはなりませんでしたが、昨年と比べて、チームとしてレベルアップできたシーズンだったと思います。その自信を持って、来年はさらに上に行って、優勝争いができるチームへと成長していきたいと思います。
MF 五十嵐章恵選手(7番)

試合を振り返って。
悔しいです。リードをできたことはよかったのですがその後追加点を奪えなかったことが大きかったと思います。後半も消極的にならないように、と話していたのですが、足が止まってしまい、リズムを作ることができなかった。
しかし、五十嵐選手の得点は今シーズンのマリーゼを象徴するようなゴールでした。
サメ(鮫島選手)から練習通りのいいボールが来たので、「絶対に決める」という気持ちで飛び込みました。どんな形でもいいからゴールにつながればと思っていたので、そこはよかったと思います。
今シーズンを振り返って。
今日はうまくいかなかったのですが、フィジカルも上がったと思いますし、1対1の場面でも負けないようになった。攻撃面でもバリエーションが増えたと思います。個人的には、得点を取ることができるようになったのはとても大きなことだと感じています。
来シーズンに向けて。
今年の成績よりも上に行かなくてはいけないと思っています。そのためには、上位のチームにも勝てるように、今年以上にがんばってプレーしていきたいです。
DF 宮崎有香選手(3番)

元旦の決勝戦には進むことができませんでした。
残念です。後半に入ってこぼれ球を拾われる時間が長くなって、ペースを渡してしまった。もっとやれる手応えがあっただけに悔しいです。
昨年と変わった部分は?
今年一年、積み重ねてきたものがあるという自信。試合にも落ち着いて入れるようになったと思います。守備面では、前の選手も含めて全員で守るという意識でゲームに臨めるようになったし、しっかりと意図を持って守備をすることができてきたと思います。
今シーズンでもっとも印象に残る試合は?
リーグでベレーザに初めて勝った試合です(第5節)。その試合から守備やゲームに入る意識が大きく変わったと思う。
最後に来年に向けて。
今日の試合では、最後まで走り切るという部分で課題が残ったと思います。そこをまず克服しないといけないし、どんな状況になっても、それを乗り越えていけるような強い気持ちを持てるようになりたい。今以上のレベルアップを、と思っています。
|