悔しい一戦。しかし、勝ちに行ったゲームからは収穫も
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プレナスなでしこリーグ2010 第7節、マリーゼは茨城県・ひたちなか市総合運動公園に乗り込んでのアウェイゲーム、日テレ・ベレーザ戦(以下、ベレーザ)に臨んだ。
およそ二ヶ月の中断期間が明け、いよいよ再開したなでしこリーグ。中断前は5勝1敗の好成績で3位につけたマリーゼだが、ここからの2連戦は、ベレーザ(2位)、浦和L(1位)が相手の、真価を問われる闘いとなる。中断期間に磨きをかけたフィジカルを武器に、上位を打ち破ってほしいところだ。
雨が降り続く中、13時30分にキックオフ。マリーゼは初先発となる吉冨がボランチに、最近はDFラインに入ることもある嘉数が、本職とも言える右FWに入った3-4-3の布陣。対するベレーザは、日本屈指のFWである大野をワントップに置いた4-2-3-1で試合に入る。形こそ違うものの、両チーム共に中盤を厚くし、試合の主導権奪取を狙う布陣だと言える。
いきなり試合のペースを握ったのはベレーザ。濡れたピッチをものともせず、高い技術でボールをキープし、素早いパス回しでマリーゼDFの穴をうかがう。
マリーゼにとって脅威になったのは、右サイドの崩しを狙った攻撃。ドリブルで斬り込むFW岩渕と、スピードで突破する大野がマリーゼゴールに襲い掛かってくる。
しかし、マリーゼは落ち着いていた。中盤の中村が岩渕をマークしてDFラインに入れば、大野の突破も長船と下小鶴がしっかりと囲い込む。初先発となる吉冨も、冷静なプレーでベレーザの攻撃を押さえ込んだ。ボールを保持される時間こそ長いものの、高い集中力で前半を無失点で終えたマリーゼ。守備の充実ぶりが光った。
リスクを取って思い切った攻撃に出るか、それともこのまま守り抜くか。後半のマリーゼがどんなプレーに出るかが注目されたが、ゲームは思わぬ形で一気に動き出した。
開始間もない47分、マリーゼの右サイドに侵入してきたベレーザDFの須藤を嘉数がタックルで止めるも、主審の判定はファウル。ベレーザにPKが与えられてしまう。これをMF原に決められて0-1。マリーゼは先制点を奪われてしまう。
1点を奪い、テンポを上げてきたベレーザ。それに対し、マリーゼは防戦一方となる。宇津木、大野、岩渕と、立て続けにシュートを打たれ、ピンチが続く。
そこでベンチは手を打った。53分、吉冨に代えて温存していた宮本を、嘉数に代えてスピードのある浜田を同時に投入して勝負に出る。宮本が攻撃の起点となると、風向きは一気に逆転、試合はマリーゼペースに。
すると56分、マリーゼが追い付いた。右サイドにポジションを移していた鮫島が、背後の長船からの縦パスを受けると、得意のドリブルで相手DFを交わしてそのままシュート。これが決まって1-1。自信を取り戻したマリーゼは、DFラインを高く上げ、ベレーザ相手にも臆することなく対抗。一気に逆転を狙う。
するとゲームは、前半の慎重な闘いぶりが嘘のように両チームがアグレッシブに攻め合う展開となる。宮本を中心に激しくボールを動かすマリーゼは、互角以上の闘いを見せる。これに対してベレーザは大野と岩渕のツートップにフォーメーションを変え、中盤でワイドにボールを回して、じわじわと押し返してくる。
すると67分。マリーゼの右サイドから斜めにペナルティエリアに侵入してきた大野がシュート。そのこぼれ球を南山に決められ1-2。欲しかった追加点を許してしまう。
追い付きたいマリーゼは、さらなる攻撃を繰り出し、75分には伊藤がミドルシュートを放つなど、惜しいシーンを見せる。しかしその直後にアクシデント発生。積極的な攻撃を見せていた鮫島が負傷でピッチを去ることに。
なんとか同点弾をと、変わって入った井手上を中心に攻めるマリーゼだったが、前がかりになったところをカウンターで突かれ、試合を決定付ける3点目を奪われ(90分)、そのまま1-3試合終了となった。
前半はしっかりとした守備からペースを掴み、0-0で試合を終えたマリーゼだったが、一転して攻め合いとなった後半は、先制を許すなど後手を踏んでしまった。
しかし収穫もあった試合だった。前半は吉冨を起用して、守備ベースの落ち着いた試合運びを見せ、先制を許してからは宮本を投入して攻撃的な顔を見せた。もちろん、悔しい結果であることは間違いないが、ベレーザという強豪相手に変化を付けたゲームができたことは、チームの成熟という面から考えても、大きな意味があると言えるだろう。
次節は首位浦和Lとの一戦。今日の貴重な経験を活かし、勝ち点をもぎとりたいところだ。進め、マリーゼ! |
菅野将晃監督

1-3で敗戦となりました。
厳しいゲームでした。もう少し自分たちが主導権を握る試合をしたかったのですが…。同点にした後、相手のプレッシャーに押されてしまい、自分たちでゲームを作ることができなかったですね。
前半は守備の意識を高く保てていました。
ベレーザの個人技にもしっかりと対応できていたと思います。いい流れの中で、先に点を取ることができていれば、と反省しています。
今日は吉冨選手が初のスタメン出場。
後半の早い段階で交代となりましたが、前半はこちらの期待通りのプレーをしてくれました。吉冨と嘉数の2人は、中断期間中にとてもいいトレーニングを積んでくれました。これからもっと伸びていく選手たちだと思っています。
この先も重要な試合が続きます。
今日やったベレーザ、次に闘うレッズは、我々よりも実力が上のチームですが、その2チームに食らいついていけるようにしていきたい。ぜひ、皆さんの声援をよろしくお願いします。
GK 天野実咲選手(1番)

中断明け最初の試合。どのように臨もうと考えていましたか?
試合前のロッカールームでは、「苦しい時間帯もあるだろうけど、下を向くことだけはやめよう」と話しました。同点に追いついたまではよかったのですが、その後エンジンがかかり切らなかった。終盤には、下を向いてしまうシーンもあり、残念に感じています。
前半はベレーザの攻撃を抑えていました。
しっかり集中できていたと思います。ただ、1点取られた後に盛り返す気持ちがうまく表現できなかった。みっちさん(宮本選手)が入ってきてチームを鼓舞してくれましたが、みっちさんがピッチにいなくても、チームをそういう状態に持っていけるようにしなくてはならないですね。
今日の試合で見えた課題とは?
雨で滑りやすいピッチでも、しっかりとボールを蹴って、止められないといけない。基礎的な部分をもっと身につけていかなくては、と感じました。
次節も重要な一戦となります。
今日落としてしまったぶん、絶対に勝ち点を取らなくてはなりません。自分たちでいかに流れを良くできるかが大事になるので、改めて次に向けて頑張っていきたいと思います。
MF 吉冨桃子選手(24番)

残念な試合でした。
怪我をしている選手が多いこともあって、難しい試合になってしまったのかなと思います。自分としては初先発ということで、かなり緊張しました。
ピッチに上がるときの心境は?
自分のできることを精一杯やろう、それだけです。
試合では守備的なボランチに入り、相手の攻撃を凌ぐ役割を担当しました。
技術や、戦術をもっと学ばないといけないと感じました。足りないものがたくさんあるなというのが率直なところです。
今後に向けて。
私は失うものは何もない。昨年は出られなかったぶんを今年にぶつけたいと思います。
FW 伊藤美菜子選手(10番)

試合を振り返って。
先に点を取られても前向きに闘おうと声をかけて試合に臨みました。すぐに追いつくことができましたし、その点はよかったと思います。ただ結果的に負けてしまったので、内容がどうあれ悔しいです。個人的には、もっとゴールに近い場所でプレーすべきだったと反省しています。
前半は0-0。ハーフタイムでの指示は?
前半は相手の攻撃パターンをしっかりと抑えることができていたと思います。ハーフタイムでは、守備は前半同様の形でいいので、攻撃面でもっと裏を狙っていこうという話をしていました。
今シーズン、伊藤選手はスリートップの一角としてプレーしています。
監督からも言われていることですが、自分としてはFWというよりもサイドハーフとしての意識を持ってプレーしています。もっと点を取らなくては、という思いもありますが、相手の攻撃の芽を摘むような仕事もしていかなくてはならないと思っています。
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